AYANE official blog

私目線の日常を徒然と綴る

ダンサー・イン・ザ・ダーク

おうち時間をこんなに過ごしてることなんて赤ん坊の時くらい。

いや、赤ちゃんでももっと外出てたのかな。

 

小さい頃のことは覚えてないけど、とにかくこんなに引きこもってる事は覚えてる限りない。

でもそんな時だからこそ出来ることもあるのかなって思うから、出来る限り有意義に使いたいと思ってる。

 

どんな形であれ誰かの何かの作品を感じるというのは自分を有意義にさせてくれると思う。

知らない世界や知識や感情。

少しでも植え付けたい。

 

 

今日は子供の日

本当なら鯉のぼり出して、子供達が駆け回ったりしてたんだろうな。

でもそんなわけにもいかない状況。

収束するまではお家時間で。

 

雨のしとしと降る夜。

なんとなくどっぷり浸りたい気持ちになって気になってた映画を見ることに。

 

 

 

ダンサー・イン・ザ・ダーク

2000年に公開されたビョーク主演のミュージカル映画

カンヌ映画祭パルムドール受賞作品

 

どんな映画かというと、幸せなどなく希望も見出せないとにかく重く暗い映画。

この作品は公開当時、賛否両論が大きく話題を呼んだそう。

「重すぎて二度と観たくない」「最悪の映画だ」と言う人もいれば、「人生の中でもベスト映画にしたい作品だ」と言う人もいる作品。

 

どんな内容なのか少しまとめてみようと思う。

 

あらすじ

 主人公セルマ(ビョーク)は先天性の障害を持っている。視力がどんどんと落ちていき、いずれは盲目になってしまう。一人息子ジーンを育てながら、工場で必死に働き内職と掛け持ちするも生活苦。なぜなら誰にも秘密である貯金をしていたからだ。それは息子ジーンにも遺伝してしっまた先天性の病気の手術費用。誰にも見つからないようにトレーラー暮らしの小さな家の棚の奥に大切に大切に閉まっていた。

 あと少しで費用が貯まると安堵しかけた矢先、盲目が目前に迫っていることを察する。工場での仕事は友人に助けられながらなんとかこなしていたが、盲目が進行していく焦りから仕事量を増やし工場の機械を壊してしまいクビになってしまう。ほとんど盲目となってしまったセルマは生きがいとして趣味で参加していたミュージカルすらも自ら主役を辞退。

 帰宅すると大切に閉まっていた貯金が無くなっていることに気付く。トレーラーの貸主であり向かい側に住む警官ビルにのみ秘密を打ち明けていたセルマはすぐにビルのもとへ。しかし浪費家の妻のために金を必要としていたビルはセルマの大切な貯金を盗んだだけでなく、セルマに窃盗の罪をきせ、セルマに発砲を強要し死亡。セルマは窃盗と殺人の罪を着せられる。

 逮捕され裁判にかけられたセルマは死刑を宣告させる。そして死刑執行の日がとうとう来てしまう…

 

 

 

あらすじを書いただけで気持ちが暗くなる…

セルマは息子の為にただただ必死で働いていただけなのに。

大切な貯金も、大好きなミュージカルも、視力も、息子との未来も奪われ、全ての未来を狂わせられてしまう。

 

なんで弁明しないんだ!とか、なんでそこ秘密にするんだ!と思うところも沢山あって。

でもそこにいつもあるのは息子への純粋な愛。ただそれだけ。周りが、自分がどうなっても息子の未来を守りたい。その想いに作られた世界。

 

本当に気持ちが暗くなるし、ミュージカル映画なのに、歌もダンスもセルマの空想を形にしただけで、現実を残酷に突きつけてくるストーリー。

それでも私は観てよかったと思った。

リアルな生きるを感じた。

最後のシーンで歌うセルマの歌声は、心に迫るものがあって、苦しくて悲しくてそれでも愛する息子の事を思って心で幸せを作り上げてて。

苦しさの中に生まれた感情が美しく感じてしまった。

それいて胸が締め付けられるように苦しい。

文字にはできない感情が生まれた映画だった。

 

 

 

何よりビョークの演技力、歌声、感情表現の素晴らしさが作り上げた、悲しく暗く苦しい映画なんだと思う。

 

 

賛否両論ある映画だけど、私は観て欲しいと感じたかな。

セルマに比べたらステイホームでのストレスなんて全然苦にならないよ。

無害な誰かを心無い言葉で傷つけようなんて思えないよ。

ご無理のない範囲でぜひみてほしい。

 

 

しばらくビョーク漬けの日々になりそう。

この記事もビョークを聴きながらお届けしました♪